当院で提供する技術は「身体均整法」(以下、均整法と表記)が中心です。
均整法というのは、体の不調(腰や膝の痛み・肩や首の凝りなど)の原因は、体のゆがみや偏った姿勢だと考える手技療法です。仕事などで長時間・長期間にわたって偏った体の使い方をしたり、強い打撲やケガなどがその背景にあると考えます。
そのため、お仕事での体の使い方や、今までのケガや事故などの経緯をしっかり伺い、全身をチェックします。その中で、不調と関係するゆがみや体の癖を探ります。それをソフトな刺激で改善していきます。
ここでは、ご利用を検討中の方にイメージしていただきやすい表現にとどめました。均整法について・創始者 亀井進先生について、私の理解力や表現力では記述するのが畏れ多い気もしています。
しかし、もっと詳しく知りたい方もいらっしゃることでしょう。均整法については、ネット上に様々な情報があります。
均整法が考える体型分類「12種体型」について、体の状態の観察視点である「三原則」について、均整法を「技術的」「学術的」「歴史的」「哲学的」・・に詳しく解説されたサイトも存在します。
また、亀井先生のエピソードも興味深いと思います。ぜひご自身で詳しく記載されたサイトを探してみてください。また、「均整法」とか「均整術」とか、表記のバラつきが気になる方がいらっしゃるかもしれませんね。調整の際、個人的になら、お応えします・・。
実際の施術では、均整法をベースにしつつ、様々な技法も研究し、取り入れています。
今後も更なる技術力向上を図ってまいります。
目指すところは「健康への貢献」です。
…と言っても「健康」って、どんなものでしょう?
私のイメージはこのイラストのような感じです。「感じ」では納得できない方もいらっしゃるでしょう。では、言葉にするとどう表現するのでしょうか?
「公益社団法人 日本WHO協会」のホームページの「健康の定義」の頁から抜粋してご紹介します。
1947年に採択されたWHO憲章では、前文において「健康」を次のように定義しています。
「健康とは、病気でないとか、弱っていないということではなく、肉体的にも、精神的にも、そして社会的にも、すべてが満たされた状態にあることをいいます。(日本WHO協会訳)」
この健康の定義は、いまも世界中でひろく使われています。ただ、現在でも、日本WHO協会に、従来の健康の定義に「spiritual(霊的)とdynamic(動的)」は加わっていないのですかという問い合わせを受けることがあります。
1998年の第101回WHO執行理事会において、「spiritual(霊的)とdynamic(動的)」を加えた新しい健康の定義が検討されました。賛否両論があったのですが、第52回世界保健総会(WHO総会)の議案とすることが決定されました。そして、WHO総会で審議した結果、採択が見送られました。
―と。
WHOでも「健康の定義」について意見が完全に一致しているわけではないと読み取れます。「健康って何」という問いは簡単にこたえられるものではないようです。簡単でなくとも、そこを自分なりに捉えていかないと方向性を見失ってしまいそうでもあります。
では何をするのか?
例えば「青汁」を作ったり販売するのだって「健康への貢献」。もしかしたら、今でも時々我が家にもいらっしゃる「布団の訪問販売」だって「健康への貢献」を謳っていらっしゃるかもしれません。
『じゃあ~まあ~、そういうことで、めんどくさい話はともかく、とりあえず肩でも揉みましょう!』という訳にはいかない、と考えます。
寒いとき、からだ‥特に足が冷えているときに、ご高齢者の肩をいきなり揉むこと‥これは危険だと考えます。身体均整法の人体観はそう教えています。
「健康に貢献する」ためには、学ばないといけないこと、磨かないといけないこと、考えないといけないことがたくさんあります。と同時に、学ぶためにも、磨くためにも、考えを深めるためにも、同じ道を求める仲間が必要です。
また、周りの方々に信用していただく必要もあります。協力して、協力してもらう必要もあるでしょう。他人と共にある必要があるでしょう。たとえどれだけ素晴らしい知識と技術を持っていても、山の上で独りで君臨しているだけでは貢献は出来ない‥いや、その形での「貢献」もあるかとも思いますが、私の考えるものとは違います。
私にとっての「健康への貢献」は、人間を多角的に学び、その幸福のために役に立つよう、手技の技術、カウンセリングやコーチングなどの対話による支援の技術を磨き続け、これを真摯に行っていきつつ、その有用性を訴え、家庭や職場、家族や親子、仲間同士でも応用できるよう工夫して案内していくこと。そのために仲間を大切にすること。なにより、人として信用してもらえるよう、自分や他人と向き合い続けること、だと考えます。
身体均整法との出会いは20代半ばの頃でした。少林寺拳法で肘を傷めたのがきっかけ。「東京都大会」出場を前に、棄権も考えるほどの痛みでした。傷んでいる場所には触れずに、体の他の部分を調整してもらいました。また、口には出していない不調まで言い当てられもしました。痛いところに触れられていないので「たまたま良くなったのかな?」などと思うほどでした。頭では痛みが和らいでいることを受け入れられなくても、体は動くようになり、大会出場も出来ました。「なんだか不思議だなぁ~」と思ったのを覚えています。
娘が生まれて考えるところがあり、転職を決意。思い出したのが均整法でした。「あの不思議な技術を仕事にしたい」と、今思えば単純な発想。私が31歳、結婚3年目、娘が1歳での「脱サラ」。雑な資金計画、無茶な行動でした。父の病気・介護も重なり、自慢できるぐらいの貧乏を経験しました。開業してから数年間、夜間・明け方までのアルバイト(塾講師や客室清掃)も。いい年をして、伯母やお客さんに「おこづかい」を頂いたこともありました。色んな人に助けていただきながら、20年以上が経ちました。感謝してもしきれないほどです。
あの時1歳だった娘も成長し(「施術の流れ」お客様役)、その子ども(孫)が3歳と0歳です。
娘や息子の成長に負けじと均整法の知識や技術を学んできました。「憧れの先生」は“哲学”も教えてくださいました。それが子育てにどれほど役に立ったことでしょう!色々な先輩方にもお世話になってきました。
今は孫たちの成長を楽しみつつ、彼らに恥ずかしくないよう、均整師として・カウンセラーとして・人として、さらに成長していきたいと思っています。